創立60周年を迎えたグランドセイコーは、今年すでに二つの新しい企画を発表している。雫石スタジオの舞台裏では、誰にも知られる事なく、最高レベルのスキルを発揮する秘密のコンセプトキャリバーが実行されていた。
「T0(ティー・ゼロ)」のコードネームは、グランドセイコーが初めて開発したトゥールビヨンとルモントワールと知られているコンスタントフォースメカニズムの組み合わせであり、どのような巻き上げ状態でも、ゼンマイから均等にパワーが供給される。機械式時計はゼンマイを動力源としているが、ゼンマイが完全に巻き上げられると、加えられる力は最高レベルになり、時計が動くにつれて力は徐々に減少する。時計は巻き上げの状態に応じて異なる速度で動作するため、ホイールのバランスが崩壊する。これに対しての一つの解決策がコンスタントフォースだ。ルモントワールとトゥールビヨンの組み合わせは、グランドセイコーの製造に新しいレベルの精度を提供した。
グランドセイコーによると「T0」の開発は、今年の初めに発売されたキャリバー gSA5の製造に貢献したが、いつ量産時計に採用されるかについては明言されていない。
<参考記事>
https://www.watchpro.com/grand-seiko-unveils-secret-concept-tourbillon-and-remontoire-movement/