ジャケ・ドローの「アトリエ・オブ・アート コレクション」の新作、プティ・ウール ミニット(PETITE HEURE MINUTE)が発表された。類稀な職人技によって、戊辰(つちのえたつ)にオマージュを捧げたテーマはドラゴンに装飾が施されていて、躍動感あふれている。

今回の新作でモチーフとなっているドラゴンだが、世界中で文化や時代を超越する存在として知られている。地を這い、空を舞うドラゴンは地上と空を支配して、無限のインスピレーションを生み、伝説や物語を生み出している。ジェケ・ドローは古代中国を起源とする60種類存在する干支のうちの5番目にあたる、戊辰に独自の解釈を披露している。後漢の王符による「九似説」が「九似」とは龍の9つの部位がそれぞれ別の動物に似ていること。角は鹿、耳は牛、頭は駱駝、目は兎(鬼という説もある)、鱗は鯉、爪は鷹、手は虎、腹は蛟(水蛇)、項は蛇、といわれている。そして、中国では爪の数に意味があり、歴史上5つの爪を持つドラゴンは皇帝にのみ許された意匠であった。

ジャケ・ドローは、12時位置のオフセンターに時分表示インダイアルを配置することで生じる、あいた余白にアトリエ・オブ・アート(LES ATELIERS D’ART)の神秘的な技を表現している。文字盤は鉱物上に脈のように広がる模様が、クモの巣のような網目をイメージしていて、スパイダーマン ジャスパーと名付けられた鉱物を採用している。18Kイエローゴールドのドラゴンは鱗および爪、そして目と舌それぞれが手作業で彫金されている。41mmの18Kレッドゴールド製ケースもカット、面取り、研磨のすべてが手作業で行われているため正に、繊細なアートピースと言える。文字盤と見事に調和した宝玉を思わせるオニキス製のボールは、幸福、幸運、繁栄のシンボルとも言われている。

この限定コレクションは、文字盤側の創意が裏面にも引き継いで表現されている希少なデザイン。うねるようなドラゴンの体が彫金細工によって施され、まるで、ドラゴンがムーブメントに体を巻き付いているかのようだ。

68時間のパワーリザーブを搭載した自動巻きムーブメントにはコート・ド・ジュネーブ装飾が施され、温度変化や磁場に影響を受けないシリコン製とアンクルの先端を備えている。ジャケ・ドローが大切にする「フィロソフィー・オブ・ユニーク(唯一無二のものを求める理念)」を体現して、職人直筆のサインが入った、正規品証明書(Certificate of Authenticity)が添えられている。

<参考記事>
https://www.webchronos.net/news/52103/